目黒区にある当院はあなたのお話をしっかり伺い最適な施術を行う鍼灸院です。

杉岡鍼灸治療院


第18回 内なる声を聞く

雛たちのえさをねだるさえずりが賑やかになり、生命の躍動が感じられる季節になってきました。

通勤途中のクスノキに巣をかけていたハシボソカラスも無事巣立ったようです。四季折々、自然から聞こえてくる音は変わります。都会に暮らしていても、少し気を付けて耳を傾けると変化に気付きます。

人の身体も同じです。

熱がある、頭が痛いなど、はっきりとした体調不良を感じる時はわかりやすです。しかし、身体の変化は少しずつ起こっている場合も多く、それに気付くことができると健康を維持しやすくなります。

ちょっとした身体の変化に気付いて、生活習慣を見直したり、早めに手当てをしたりすることが養生においても大切です。

みなさんは自分の身体の変化をどのように感じとっていますか?東洋医学では患者さんを見る時に「()(しん)法」という方法を使います。

読んで字のごとく4つの方法があり「望聞(ぼうぶん)(もん)(せつ)」といいます。

「望診」は見ること。患者さんの表情や肌色、姿勢、体型、動作をみます。ですから女性の患者さんでしっかりとメイクをしてくる人は、顔の肌の状態がうまく読み取れないこともあります。

「聞診」は聞くこと。患者さんの声量の大小、呼吸音や腹鳴(お腹の音)、そして臭いも加わります。鼻で匂いをかぎわけることを「鼻がきく」といいます。

「問診」は現代医学の問診と同じ意味で、患者さんにいろいろと尋ねて、辛い症状や原因を聞きだすことです。

「切診」は接すること、すなわち患者さんに触れて身体の状態を診ます。診るものは、脈の強弱や遅速、皮膚の状態、冷えや熱、筋肉の緊張などです。人の指先の感覚は非常に鋭敏で、訓練を積むと色々なことがわかるようになります。鍼灸療法では素肌に直接触れます。だから私は初診の患者さんと話しをする時間を多く取り、信頼関係を作るように心掛けます。

「問診」は患者さんの主訴(一番辛い症状)を聴くことから始まります。

とても細かく自分から話してくださる人もいれば、こちらから聞いたことに一言二言で答える人もいます。中には自分の症状や困っていることをうまく伝えられない患者さんもいます。

だから、施術者の問診をする技量が重要になってくるのです。

しかし、中には自分の身体の変化を敏感に感じ取り、絶妙な表現で伝えてくれる患者さんもいます。

特に、辛い症状に長い時間悩まされてきた患者さんに多いように思います。そのような患者さんの施術をさせてもらうことは、施術者が多くのことを学ばせてもらう貴重な機会となります。

例えば、ここに鍼をしたら、あっちにこんな変化を感じたとか、患者さんから言ってもらわねば気付かないことです。

●ある患者さんとの出会い
約1年前から診させて頂いている30歳代の男性の患者さん(Aさん)がいます。

Aさんは約9年前、仕事中に腰を痛めましたが順調には回復せず、段々と身体のあちこちに痛みが広がっていきました。多くの病院で診察を受けてもよくはなりません。

薬が増え向精神薬まで処方され服用しました。痛みだけでなく疲労感や意欲低下がひどくなり、休職することになりました。

その時に「このままでは自分は社会復帰出来なくなる」と感じ、自分で薬をやめ、色々な治療法を試し始めます。

当院もインターネットで見つけ、私が行なっている自律神経に対する鍼灸を試してみたいと来院されたのが約1年前のことです。

Aさんは辛い時期が長かったことと、どうしてもよくなってバリバリと仕事をしたいという希望を持っているので、自分の身体のことにとても敏感です。ちょっとした変化に気付き、私に伝えてくれます。

時には、「今まで感じていなかった痛みを感じるようになってきた。感覚が蘇ってきた痛み方だ。」など、マイナスな感覚も前向きに捉えてくれます。

●内なる声を聞く
Aさんが行なっていることでこれから他の患者さんの治療にも役立ちそうなことを教えてもらいました。身体の状態やそれと共に湧きあがる感情を紙に書き、「なぜなのか」と掘り下げていきます。

それで自分ではどうにもできないことは気にしない。優先順位を決め出来ることから取り組むようにしているそうです。それで前に進むことができると話してくれました。

人生においても色々な出来事があり辛いことにも多く出会います。その時に、しっかり捉えて、どうしようもないことに捕らわれないで、自分の出来ることをやっていく。そうすることで、辛いできごとが、いい人生を送るための糧になるのです。

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